親知らずの治療 :: 歯科口腔外科 :: 診療内容
女性に多い顎関節症、親知らずの抜歯などの治療を行います。
歯科口腔外科の範囲はさまざまですが、多くの方が経験される親知らずの抜歯、女性に多い疾患である顎関節症などがあげられます。
その他にも、歯根嚢胞(しこんのうほう)や粘液嚢胞(ねんえきのうほう)などあまり馴染みのない名前ですが、放っておくと怖い疾患もあります。
親知らず【第3大臼歯、智歯】の治療
「親知らず」で疑問を感じている方々へ
自覚症状があまりなかったり、症状があっても一時的な場合、
「本当に抜かないといけないのかな?」「抜かないといけないのかな?」
などと、疑問に思ってしまう「親知らず」。
状況によっては抜かずにそのままでも問題のない親知らずの生え方もありますが、場合によっては痛みが出たり、他の歯に悪影響を及ぼすことがあります。
他の歯に悪影響を及ぼす具体的な例としては、親知らずをそのまま残しておくことによって、本来一生残したい隣の奥歯(前歯から数えて7番目の大臼歯)まで虫歯になってしまうことです。
- 生え方によっては隣の大臼歯が歯磨きし難く、健康な大臼歯がむし歯になってしまう可能性があります。
- 親知らずの歯と歯肉(歯ぐき)の境に食べ残しなどの汚れがたまり、そこにいる細菌が分解し、口臭の原因となります。(親知らずの周囲炎)
- 歯磨きが難しいので、親知らず自体が大きな虫歯になっていることもあります。
親知らずとは、一番最後(15~20歳くらい)に生えてくる一番奥の歯です。
現代人のあごの骨格は食事が軟らかくなるにしたがってスリム化する傾向にあり、発育が不十分であることが珍しくありません。親知らずの生えるスペースがないために、すでに生えている永久歯に引っかかって埋もれたままになったり、おかしな方向に生えてトラブルの原因になるケースが多々見受けられます。歯ぐきの下の見えない場所に入り込んだ汚れによって炎症が起き、歯ぐきが腫れるだけでなく、隣の大臼歯を支えている骨が溶けて失われています。
このように、せっかくの健康な隣の大臼歯まで悪影響を与える可能性が「親知らず」にはあるのです。
これらの場合は、抜歯が適応となります。
親知らずの矯正治療
水平埋伏智歯 のアップライト(直立)
生えてこない親知らずは、智歯周囲炎を発生することがあります。また、生える場所がない場合、抜歯適応となりますし、智歯周囲炎の問題は解決します。しかし、生える場所がある場合、親知らずを残せば、咬む力を支える大きな味方になります。歯が少なくなると、残りの歯は咬む力を支えられなくなり、歯根膜炎を発生します。
矯正治療のベネフィットとリスク
- 智歯を抜かずに、咬ませることも可能です。(ただし、生える場所がない症例は不可)
- 智歯 周囲炎を予防します。
- 奥歯が丈夫になり、前歯を守るため、歯が長持ちします。(歯根膜炎の発生を予防)
- 外科処置は必要ありませんので、神経麻痺のリスクはありません。
- 治療期間は、約10ヶ月。 ただし、個人差があり長期化することもあります。
症例1
左右の親知らず(智歯)ともに、横向きに生え、その前の第2大臼歯を圧迫していて、かつ、大きな虫歯となっています。
6か月後・・・右の親知らずは起きてきました。
10か月後・・・左の親知らずも起きて来て、正常な噛み合わせになってきました。
症例2
同様に、近年顎の小さい方が多く、第2大臼歯も水平埋伏している症例が多々見られます。
下記のレントゲンの方は、右下の第2大臼歯が埋伏しているためアップライトした方です。
10か月後、ほほ直立してきました。