虫歯菌は砂糖が好き!では、歯周病菌のごちそうは?
こんにちは。
知立市のオカダ歯科クリニック・歯科衛生士の磯村です。
桜の花が満開になりましたね。
4月は新しい生活がスタートしたり、新しい出会いがあったりと
なんだかワクワクしてしまいます。
私は、歯科衛生士という職業柄のせいなのか?
お会いする方のお口元を見てしまう癖があります(笑)
その時に、時々気になってしまう赤く腫れた歯ぐき…
今回は「歯周病と歯周病菌の餌」についてお話させていただきます。
みなさまは歯磨きをする時、何処にハブラシの毛先を当てていますか?
もちろん歯磨きですから、歯面に毛先を当ててプラーク(歯垢)を
取っていらっしゃると思います。
では、歯ぐきはどうでしょうか?ハブラシを当てていますか?
食事をすると、歯と同様に歯ぐきにも汚れが付着します。
歯磨きの時に磨き残ししやすい、歯と歯ぐきの境目等に、
食後約8時間位からプラーク(歯垢)が形成され始め、
その約48時間後には歯石へと変化していきます。
こうなってしまうと、少しずつ歯ぐきに炎症が出始めます。
最初は歯ぐきが赤くなり、その後腫れてきます。
ハブラシを当てると痛むことがあり、
歯ぐきからの出血もみられることが多いです。
これが「歯肉炎」の症状です。
「歯肉炎」の症状は、歯ぐきまでの炎症なので、
歯科クリニックでの歯石除去をしていただく事で、改善されます。
しかし歯磨きの時に
「ハブラシを歯ぐきに当てると痛いので触れない」
「歯ぐきから血が出るので、ハブラシで触らないようにしている」等
…これが「歯肉炎」を悪化させてしまう原因となります。
「歯肉炎」が悪化してしまうと、炎症が歯ぐきだけでなく、
歯を支えている歯槽骨まで広がってしまい「歯周炎」へと進行してしまいます。
日本人の30代で約80%、40代で約90%の方が歯周病と言われています。
そのほとんどの方は、自分が歯周病に罹っているとは気づいておらず、
自覚症状がない為、知らない間に歯を支えている歯槽骨を失っています。
歯周病が末期になって、歯がグラグラと動揺するなどの
自覚症状があらわれて初めて自分が歯周病と知る方が多いです。
では、どうしたら歯周病の予防ができるのか?
それは歯周病菌の餌となる、血液(血液内の鉄分)を歯ぐきから出血させない事!
歯磨きの時、いつも歯ぐきから出血があると、お口の中にいる歯周病菌へ、
定期的に餌を与えてしまう事になり、菌類が活性化してしまいます。
歯ぐきからの出血=歯肉炎や歯周炎が原因なので…
最近、歯科健診されてない方で「歯ぐきから出血」を目撃したら、
お早めに歯科クリニックでのクリーニングをお勧めします!
2019.04.09 | 歯の豆知識