親知らずは抜かないといけないの!? ~「親知らず」で疑問を感じている方々へ (前半)
こんにちは。
オカダ歯科クリニック院長の岡田です。
今日は、日ごろよくご質問のある「親知らず」に関してお話しします。
あなたの親知らずに、自覚症状があまりなかったり、症状があっても一時的な場合、
「本当に抜かないといけないのかな?」「抜かない方がいいのでは?」 など・・・
疑問に思ってしまう事ってありますよね。
あなたの親知らずは、状況によっては抜かずにそのままでも問題のない生え方もありますが、場合によっては痛みが出たり、他の歯に悪影響を及ぼすことがあるんです。
あなたの親知らずが他の歯に悪影響を及ぼす具体的な例としては、
その親知らずをそのまま残しておくことによって、
本来一生残したい隣の奥歯、すなわち前歯から数えて7番目の大臼歯(第2大臼歯)まで虫歯になったり、またはその歯の根っこが吸収!!されてまうことです。
- 生え方によっては隣の大臼歯が歯磨きし難く、健康な大臼歯がむし歯になってしまう可能性があります。
- 親知らずの歯と歯肉(歯ぐき)の境に食べ残しなどの汚れがたまり、そこにいる細菌が増殖・腐敗して、炎症や口臭の原因となります。(親知らずの周囲炎)
- 歯磨きが難しいので、親知らず自体が大きな虫歯になっていることもあります。
親知らずとは、一番最後(15~20歳くらい)に生えてくるはずの一番奥の歯です。
あなたを含めて、現代人のあごの骨格は、食事が軟らかくなるにしたがってスリム化する傾向にあり、昔の人に比べて、小さくなっていることが珍しくありません。
すなわち、現代人は小顔の傾向にあります!
あなたの親知らずの生えるスペースがないために、すでに生えている永久歯に引っかかって埋もれたままになったり、おかしな方向に生えてトラブルの原因になっていないでしょうか?
歯ぐきの下の見えない場所に入り込んだ汚れによって炎症が起き、歯ぐきが腫れるだけでなく、隣の大臼歯を支えている骨が溶けて失われてたり、嚢胞化(膿の袋になる)したりします。
このように、せっかくのあなたの健康な隣の大臼歯まで悪影響を与える可能性が「親知らず」にはあるのです。
これらの場合は、抜歯が適応となります。
では、どういう場合は、あなたの親知らずは抜かない方がいいのでしょう??
次回後半でご説明いたします。