歯周病と歯石の関係!? なんで歯石をとるの??
こんにちは!!
愛知県知立市の歯科衛生士の伊藤です。
最近、朝が冷え込んできましたね。
わたしは、このところ朝が寒くて、
布団から出るのに、相当時間がかかってしまいます(笑)。
冷え性症の私にとって、つらい季節です(涙)
今日は歯周病と歯石の関係性についてお話ししていきます。
まずは、下の2つのお写真をご覧ください!!
歯石を取る前
歯石を取った後
この2つの写真は、歯石を取る前と、歯石を取った後を比較した写真です。
上の写真には、歯の表面にびっしりと歯石が付いてるのが分かりますよね。
下の写真は、歯石を取ってみたら、歯ぐきがすごく赤くなって、腫れてるのが分かりますか?
では、歯石が付くと、どうしてここまで歯ぐきが腫れてしまうのか、ご存じでしょうか??
もともと歯石とは、歯垢(プラーク)と呼ばれる、
まだ歯ブラシで落とせる軟らかい汚れ(細菌のカタマリ)が、
長い間歯の表面に付いていたことにより、
石灰化して、石のように硬くなってしまった状態のことを言います。
歯石になってしまうと歯ブラシでは取れないので、
歯科医院を受診して歯石取りをしない限り、
ずぅ~と歯に付いたままです。
歯石が及ぼす悪影響の1つに、歯周病があげられます。
歯周病とは、歯を支えている骨(歯槽骨)が溶けてしまい歯ぐきが腫れ、
そのうち歯がグラグラしてきて、抜け落ちてしまうことです。
下の模式図を見てください。
細長い棒のようなものが、右に行くにつれて、だんだん下がっているのが分かりますよね。
これは「歯周ポケット(歯と歯ぐきの境目の溝)」を測っている画像です。
歯槽骨(歯の周りで歯を支えている骨)が溶けてしまうと、
歯周ポケットもどんどん深くなってしまうのです。
現在、歯周ポケットが4mmを超えると歯周病と言われていて、
1度溶けてしまった歯槽骨をもとの高さまで戻すのは、無理なんです!!
歯石に付着した、細菌の毒素に侵されると、哀れにも、歯ぐきは炎症に見舞われます。
そして、歯槽骨が溶かされるのが、歯周病の作用機序なんです。
決して、老化現象で歯が抜け落ちる訳ではないんですよぉ〜!
それでは、歯周病にならずに、
それを予防するための1番の方法は、何でしょうか?
それは【歯磨き】です。
歯についた歯垢(汚れ)が歯石になる前に、
歯ブラシでしっかり落とすのが、とっても重要です!!
歯磨きを行う上で、大切なポイントは、実は3つあります。
1,歯と歯ぐきの境目を磨く
歯磨きをするときに、あなたは、歯と歯ぐきの境目を磨くことを意識したことはありますか?
「ない」という、あなたは、今日から意識してみてください!
歯垢が付きやすいのは、歯の根元の部分なんです。
毎日歯磨きしてるのに歯石がつくという方は、もしかしたら、歯の上の方ばかり磨いてるのかもしれません。
2,磨く順番を決める
歯を磨くとき、あなたは何かをしながらしていませんか?
例えば、テレビをみながら、スマートフォンを触りながら、
歯磨きをしてる時に、なにかをしながら磨いていると、磨いたところと、
磨いていないところが、分からなくなってきてしまいます。
そこで、磨く順番を決めるのが、とても大切です。
わたしがいつも磨いている順番は
右上の頬側→前歯→左上の頬側→左上の内側→前歯の裏側→右上の内側
右下の頬側→前歯→左下の頬側→左下の舌側→前歯の舌側→右下の舌側
これで、磨き残しの少ない歯磨きができます!
3,歯間ブラシ・フロスを活用する
歯間ブラシとデンタルフロスは、歯と歯の間の汚れ(歯垢)を取る道具です。
歯ブラシでは汚れが取りづらい場所は、歯と歯の間なので、この2つの道具に助けてもらいましょう!
せっかく、歯ブラシで歯と歯ぐきの汚れが取れたのに、
歯と歯の間の汚れが残ることにより、歯石が付いたり、虫歯の原因にもなってきてしまいます。
朝昼晩、すべてに歯間ブラシ・フロスを使うようにとは言いません。
お時間がなかなか取れないときもありますからね。
ただ、寝る前が一番大切なので、寝る前だけでも、歯間ブラシとフロスを使って頂けたら、汚れの付き具合がかなり変わってきます。
是非、試してみてください!!
歯石と歯周病の関係性がお分かりいただけたでしょうか?
歯石は、目に見えるところだけでなく、目に見えないところにも、たくさん付いています。
1度、当院を受診して、歯石取りを行うことをおすすめします!
このブログを読んだだけでは、歯磨きのポイントは、分からないところがあると思います。
もし、当院へ足を運んでいただけたら、私が歯磨きのポイント・歯周病についてわかりやすくご説明いたしますね。
できれば、早めにお越しください!
2018.11.21 | 歯の豆知識